検査項目および基準値等についての概略です。
なお基準値を超過している場合、直ちに健康被害が生じるとは限りませんが、公衆衛生並びに安心安全の観点からご使用を中止し、最寄の保健所または市町村役場の水道部局にご相談ください。特に基準値超過の原因が特定できない場合は早急な対応が必要です。
※文章中に出てくる単位「mg/l」は、「1リットルの水の中に○ミリグラム含まれている」という意味です。
水道法による基準値は、「1mlの検水で形成される集落数が100以下であること」となっております。検出している個数が100未満であることが必要です。
殆どの種類に病原性はありませんが、検出されている場合は生活排水やし尿などの汚水の混入が考えられますので、念の為保健所または市町村役場へご相談下さい。
基準値は、「検出されないこと」となっております。
大腸菌は、名前にもあるように私たちの腸管内に存在する数多くいる菌の一種です。一般的に糞便による汚染の指標とされています。殆どの種類に病原性はありませんが、大腸菌の仲間には、病原性大腸菌と呼ばれる種類も存在し、血便を伴う激しい下痢や腹痛の原因となる腸管出血性大腸菌O-157も含まれています。 もし検出している場合、水質汚染の可能性がありますので飲用または使用を直ちに中止してください。
基準値は、「10mg/l以下」となっています。
硝酸態窒素は土壌、水、植物中に広く存在しています。亜硝酸態窒素も、硝酸態窒素に比べると一般に低濃度ですが、こちらも広く存在しています。また、生活排水などの汚水の混入によっても増加し、肥料等による地下水の汚染も考えられます。
濃度の高い硝酸態窒素、亜硝酸態窒素を含む水は、酸素運搬機能が低下するメトヘモグロビン血症を誘発する要因となることもあります。
基準値は、「200mg/l以下」となっています。
水中に溶存する塩化物の量を示しています。塩化物イオンは、自然界中にも存在しています。中でも海水には約35000mg/lの塩化物イオンを含んでいます。
海に近い地域では、地下浸透などにより高い濃度が検出されることがあります。
一般の水道水は、塩素消毒剤を使用していますので少なからず検出されますが、生活排水や工場排水、し尿などの汚水の混入によって増加することがあり、一般的な水質汚染の指標ともなっています。そのため数値の高い場合には注意が必要です。
基準値は、「3mg/l以下」となっています。
水中の全有機炭素は、様々な種類の有機化合物から構成されています。これらの有機化合物に含まれている炭素量のことを言います。
水中に含まれる有機物の全体量を示すため、水質汚染の指標となります。生活排水などには多く含まれ、一般的には有機物が多いと汚染があると判断される傾向にあります。
基準値は、「5.8以上8.6以下」となっています。5.8から8.6の範囲内にあることが理想です。
7を基準に中性として数値が7より小さくなるほど強い酸性傾向を示し、7より大きくなるほど強いアルカリ性の傾向を示します。
一般的な数値は中性付近となる傾向が多いですが、水源が地下水などで、二酸化炭素を含む水質の場合は弱酸性を示します。汚染の一般的な原因は工場排水や汚水などの混入が考えられます。
基準値は、「異常でないこと」となっています。
臭気は50℃に達したときの塩素臭以外の臭気を示しています。臭いには様々な要因があり、化学物質の汚染や藻類の繁殖など臭気の強い汚水の混入などが原因と考えられます。
特に水の臭気は、飲用時には不快感を与えます。
基準値は、「異常でないこと」となっています。
快適に使用することができるかの判断材料になります。
味は、50℃に達したときの塩素味以外の味を検査員が口に含み、その結果を示しています。味には様々な要因があり、化学物質の汚染や藻類の繁殖など汚水の混入なども要因の一つで、特に水道配管から鉄などの金属が溶出することにも原因があると考えられます。
水道法による基準値は、「5度以下」となっています。
「度」は黄褐色の標準物と比べた着色の程度を示すもので、数値が大きい程、着色していることを示します。基準値以内であれば、ほぼ無色で、使用には支障はないと考えられます。 着色は、腐食によって配管から溶出するなど錆などの金属や硬質に由来することもあります。他に有機物の分解によっても着色することもあります。
基準値は、「2度以下」となっています。
「度」は濁りの標準物と比べた水の濁りの程度を示すもので、数値が大きい程、濁っていることを示します。原因は配管の腐食、泥の混入、微生物の混入などがありますが、原因を特定するのは困難です。他の検査項目の影響も少なからずあり全体的な水質の状態を示す指標となります。
水道法による基準値は「カドミウムの量に関して0.01mg/L以下」となっています。
カドミウムは微量ですが、火山国の日本では自然界に広く分布しています。
汚染経路としては、鉱山や工場の排水などが汚染源となることがあります。
体内に吸収されたカドミウムは、肝臓、腎臓に多く蓄積し、中毒を起こすことがあります。
イタイイタイ病の原因物質として知られています。又、米にも基準値が設定されています。
水道法による基準値は「セレンの量に関して0.01mg/L以下」となっています。
自然水中にもわずかに存在していますが、多くは鉱山や工場の排水等に由来します。
セレンは昔からガラス等に使用されてきましたが、加えて電気化学的な特性から半導体の材料等にも使用されています。
生体微量必須元素ですが、濃度が高くなると障害が起こることがあります。
水道法による基準値は、「鉛の量に関して0.01mg/L」となっています。
自然水中にもわずかに含まれていることがありますが、工場排水や農薬等により汚染される他、古い水道管で鉛管が敷設されている施設では検出することがありますので、朝一番に使用される場合は数分間捨て水をしてから使用するよう指導されています。
また、鉛管由来による鉛の検査の場合には、採取方法も細かく定められています。
水道法による基準値は「ヒ素の量に関して0.01mg/L以下」となっています。
鉱山や工場排水、温泉水からの混入の場合もありますが、自然水中にも0.001~0.002mg/L程度含まれている場合があります。地下水の場合では、主に地質由来のものです。
水道法による基準値は「六価クロムの量に関して0.05mg/L以下」となっています。
環境中で天然に存在するものはほぼ三価のクロムで、六価のクロムの形で存在するものは、工場排水などが由来となります。六価のクロムは三価のものと比較して毒性が高いとされています。
水道法による基準値は、「ホウ素として1.0mg/L以下」となっています。
工場排水による汚染の他、自然水中に含まれることはまれですが、火山地域の地下水、温泉水に含まれることがあります。
水道法による基準値は、「亜鉛の量に関して1.0mg/L以下」となっています。
自然環境中の亜鉛濃度は微量程度存在します。
しかし、工場排水等の混入や亜鉛メッキ鋼管の溶出に由来して検出することがあります。さらに濃度が高いと水が白濁する要因となります。
亜鉛の毒性は比較的弱く、飲用による健康上への影響は少ないですが、濃度の高い亜鉛を含有する水は、金属味がするなど不快感を与えます。
水道法による基準値は、「アルミニウムとして0.2mg/L以下」となっています。
地球上に広く多量に分布しており、土壌中に含有されているが、溶けにくい元素の為、水の中にはそれほど含まれていません。工場排水や温泉水などの混入により含まれることがあります。
また、水道水においては浄水処理の際にアルミニウム系凝集剤として用いられています。(このアルミニウムは凝集物として水道水から除去されています)
水道法による基準値は、「鉄の量に関して0.3mg/L以下」となっています。
比較的に自然環境中に多く含まれ、地質の影響を受けやすい地下水などでは多く含まれ主に水酸化鉄として溶存しています。又、水道管に鉄管が使用されていると鉄分が出てくる場合があります。
濃度が高いと苦味や異臭味(金気臭)などの不快感を与え、お茶の味を変化させます。まれに洗濯物などを赤褐色に着色する要因となります。
水道法による基準値は、「銅の量に関して1.0mg/L以下」となっています。
銅山排水、工場排水、農薬等の混入の他に、給水用の銅管から微量に溶出する場合があります。また、銅を使用している湯沸し器では水温の高いことから溶出量が多くなる場合もあります。
溶存する銅は、着色(青色)や銅特有の金属味・渋味があります。 水中の銅濃度が1mg/Lを超えると洗濯物や配管設備に汚れが生じる恐れがあります。
水道法による基準値は「マンガンの量に関して0.05mg/L以下」となっています。
鉄に次いで広く分布する重金属で、自然水中では鉄の1/10程度が含まれます。鉄の多い井戸水では、マンガンも同様に検出される場合があります。主に地質由来ですが、工場排水等に由来する場合もあります。
水道水では、消毒用の塩素で酸化され、微量でも黒い水の原因となることがあります。
水道法による基準値は、「500mg/L以下」となっています。
水の中に、浮遊するものや、溶けて含まれるものを蒸発乾固して得られるものの総量のことです。水の味に影響を及ぼす項目です。おいしい水の観点からの目標として、30~200mg/Lが適当と言われています。
水道水の場合、蒸発残留物の主な成分はカルシウム、マグネシウム、ケイ酸、ナトリウム、カリウム等の塩類や、その他の有機物です。海水の影響を受ける地下水などで高い値を示すことがあります。自然に由来するもののほか、下水、工場排水等が主な排出源であることもあります。
<飲料水検査について>
検査項目は、一般細菌、大腸菌、硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素、塩化物イオン、有機物(全有機炭素の量)、pH値、臭気、味、色度、濁度の10項目です。
これらの検査結果は、飲み水もしくは生活で使用する水としての安全性を100%保障するものではありませんのでご留意ください。
水道水は、水道法に基づく50項目の試験で保障されているものです。なお詳細な検査をご希望される場合には、周辺の立地条件、ご使用の目的などから検査項目の提案もさせていただきます。併せて保健所や市町村役場の水道部局にもご相談されることをお勧めいたしますが、ご心配な時は水道水の使用が安心です。
基準値を超過し、原因の究明ができていない場合は、直ちに使用を中止し、水道水をご使用していただいたほうが安全です。検出による恒久的な対策など、ご不明点は最寄の保健所または市町村役場の水道部局にお問い合わせください。
検査結果後に飲用、その他生活に関わる使用により体調不良や機器の損傷や破損などが発生した場合の責任は負いかねますのでご了承の上、使用願います。
その他、お客様のお住まいの最寄の保健所へご相談下さい。
お客様のご要望に応じた検査項目をパック化!コスト見直しをご検討のお客様必見です!
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